review 「第32回ホリプロタレントスカウトキャラバン〜 選ばれし少女たち 合宿編〜」(その2)
その1では前半の東京合宿の様子を紹介しましたが、その2では後半のグアム合宿です。
合宿は三日間。10月6日成田からグアムに出発、ってあれ? ブログは10月5日早朝出発になってますが… 前日にグアム行きの準備か何かで国内で一泊しているようですね。とにかく6日の朝にグアムに到着してヒルトングアムにチェックイン。
そしてホテル近くのビーチで合宿の説明。合宿ではスチルとPVの撮影があるということです。その後、マイクロネシアモールでショッピング。PV撮影に使う小道具を自分で選ぶという主旨です。愛莉さんは何を選んだのでしょうか?
その後はオーシャンジェットクラブでバナナボート、ジェットスキー、スクリーマー、ビーチバレーなどを満喫。ひょうきん者の森田さんは「グアム楽しいっ!」と絶叫。小西さんは一人黙々とジェットスキーで爆走。それ二人乗り用なんですが… まあ、とにかく初日は思いっきり羽根をのばしたようですね。
夜はヒルトングアムのトロピカルバーベキュー&ツリーバー。愛莉さんの席は後藤さんと入来さんの間。ステージ前の最前列だった後藤さんはどういうわけかショータイムに二度もファイヤーダンスにかり出されるはめに。
2日目からはいよいよ撮影です。番組ではここからは一人ずつレポートする構成になっています。愛莉さんのパートは後で見ていくとして、全体をざっくりまとめておきます。最初の括弧書きの引用はそれぞれのパート冒頭で流れたナレーションのあおり文句です。
- 足立梨花
- 「笑顔が印象的な中学3年生」スチル撮影で表情やポーズがうまくいかず悩む。しかしスタッフに笑顔を褒められていい感じに。PVはテニス、プールサイドで水着、等。無邪気な笑顔に澄まし顔も取り混ぜて元気のいいアイドルっぽい仕上がり。
- 河合夕里佳
- 「ダンサーに憧れる少女」砂浜のダンスでは足場が悪く力を出し切れなかったとのことだが、スチルPV共におおむね順調に進む。PVは大人っぽいしっとりした感じ。ビーチで夕日をバックにしたダンスシーンは幻想的な雰囲気。
- 小西南夏
- 「自分の全てを歌に賭けるロックな少女」やはり歌一本で行きたい小西。ビーチで女の子っぽくはしゃぐ全体撮影が本当に辛かったとしみじみ語る。本当に嫌そうな顔で映っているのはある意味凄い。PV はオリジナル曲のPVという形になり気合いが入る。しかし野外ではうまく歌えないことが判明し口パクで撮影することに… PVはいかにもロックミュージシャンのPVでなかなかカッコイイ。しかし途中で初日のジェットスキーのカットが入るのはどうなのか…
- 入来茉里
- 「笑顔がモットーの高校3年生」ビキニはあまり着たくなかったとのことで、水着のスチール撮影で表情が硬い。でも撮ってみるとそれがかえって大人っぽく写ったのか、いい表情と褒められて気持ちに余裕が。PV撮影では笑顔も戻る。PVはさっぱりとした落ち着いた雰囲気。ビーチで新体操のシーンではナチュラルな魅力が出ていてなかなか。ラストでやや不安そうな表情からふわっと笑顔になるのが印象的。
- 本徳則子
- 「歌を愛するちょっと控え目な少女」カメラ慣れしていなくて水着撮影で表情が険しかった本徳も、スタッフが盛り上げて場に慣れてくると表情も豊かになりカメラ目線にも力が入ってくる。PVは本人の歌で音楽PVっぽい作り。情感のこもった歌ながらちょっと声にのびが足りない部分も。
- 森田藍
- 「一年中元気でいることが取り柄」インタビューでいきなりタモリの物真似をする森田だが、特技らしい特技がなく一次予選は「ただ喋っただけ」で決選では「ひとり漫才でもしますわ」とのこと。スチル撮影は顔に力が入りすぎで撮影終了後のほっとした表情のほうがずっといいという有様。しかしプールでのPV撮影中は普通の女のが普通にはしゃいでいるような自然な感じに。というか素で遊んでるような…メイキングのみでPV本編は放送せず。
- 丸山晶
- 「気が強く負けず嫌い、しかも只今受験生」スチルはキリッとした表情でモデルっぽい感じ。しかし力が入りすぎたと反省したようで、 PVでは少し力の抜けた表情も。PVの涙ぐむ演技はぐっと来る。水着のシーンはリラックスした感じだがスチルの時のようにキメたほうがよかったかも。
- 西谷麻里
- 「マイペースで天真爛漫な高校1年生」水着のスチル撮影では緊張して作り気味の表情に。PV撮影では実行委員長の体を張った演技指導で現場がなごんでリラックスできた様子。メイキングのみでPV本編は放送せず。
- 後藤由季
- 「最年長の19歳」スチル撮影ではスタイルの良さが生きる「他の少女達よりも大胆な水着」で目つきも妙に色っぽい。スタッフにも好評で自信を持ってPV撮影。街を闊歩するシーンも水着でビーチに寝そべるシーンも堂々としたもの。色気をアピールできているのは11人のなかで彼女だけ。
- 山本愛莉
- 「いつも元気な15歳」カメラが苦手とのことでスチル撮影では表情が硬い。しかしPVでは屈託のない笑顔も。PVはポップな感じの仕上がりで、カウボーイのガンマンに扮したり、ビーチで実行委員長に追いかけられたり公園でのほほんと遊んだり、パジャマでベッドに寝そべったり。
- 円谷祐奈
- 「ダンサーに憧れるちょっと内気な高校1年生」スチル撮影は表情が作れず自信なさげな顔に。お世話になったとびさんのためにもと気持ちを入れ替えてPVに臨む… って、とびさんって何者? ブログでもたびたび触れられて気になっていたのでここで謎が解けるかと思いきや、二人のツーショット写真を見てもますます謎が深まるばかり… PV では自然な笑顔も見られ、ダンスは長身を生かしたダイナミックなもの、になっていそうだがメイキングのみなのでよくわからず。
さて、改めて愛莉さんのパートを見ていきましょう。インタビューで、愛莉さんはカメラが苦手と語っています。
なんか、カメラ、結構苦手なんですよ(笑) で、カメラが来た瞬間に、急にしゃべりが、つっかかっちゃったり、して…
なんか、すごい、来ると逃げちゃって、あんまりうつらないようにしようって、なんかそんなマイナスなところがあるので…
す、すみません; イベントの出待ちでいつも写真おねだりしてしまって…
そんなわけでスチル撮影、水着なしの撮影ですがそれでも緊張気味。結構いい表情もできているように見えるのですが、撮った写真を見て「やばい」とつぶやく愛莉さん。何がやばいのかというと「全然表情が一つになっちゃって」るのがやばいのだそうです。
たしかにそういう傾向はあると思っていましたが、愛莉さん自身も気にしてたんですね… 動画では表情がくるくる変わって生き生きしているのが持ち味の愛莉さんですが、正面から写真を撮られると表情をほぼ一通りに固定してしまう傾向があるんですよね。撮影中に自分の中でリズムというか流れを持って1ショット毎に構えすぎないようにすると持ち味が生きてくると思うのですが。
PV撮影はカウボーイのガンマンのシーンから。ショッピングモールで買ってきたのはカウボーイハットだったのでしょうか。ピストルは西部劇でよく出てくる コルトシングルアクションアーミーのように見えます。まさか本物!?左手でピストルをくるくる回して構えるあたり、なかなかきまってます。ホルスターも左利き用を腰に下げていてなんだか本格的ですね。
さすらいのガンマン的な哀愁を漂わせる演技なのでしょうか、憂鬱な感じの表情ですが、いまいちワルい雰囲気が出てないのが残念。ビーチのシーンではスタッフのもりあげもあって元気な笑顔で走り回っています。
↑変なおじさんに追いかけられる愛莉さん、じゃなくて… 水鉄砲で追い回しているのは実行委員長ですね。愛莉さん的にはカウボーイとこのシーンが一番楽しかったそうです。
PV では、そのほかにも公園の遊具で遊んだりホテルのベッドでパジャマ姿でごろごろしたり、といった映像をカットアップして流していました。
2日目から続いた撮影を終えて、最後の夜はシェラトンホテル でバーベキュー。愛莉さんは森田さん入来さんと一緒。森田さんが愛莉さんの皿に肉を取ってあげたりしていました。
さて、グアム合宿のレポートはこんな感じでしたが、やはり候補者の扱いに格差が… 各候補者のパートと、その中のPV本編の放送時間をグラフにしてみました。
横軸は放送順です。メイキングを合わせたトータルの時間と PV 本編のみの時間の両方をグラフにしました。
トータルの放送時間が4分以上あったのは河合さん小西さん入来さん丸山さんの4人。これに続くのが愛莉さん。3分を切るのは森田さんと西谷さんで、PV 本編がないせいで短めになっています。
PV の放送時間は後藤さんと入来さんがトップ(1分48秒)。続いて河合さん(1分39秒)、小西さん(1分37秒)。PV 本編のない人が3人を除いて一番短いのは足立さんと愛莉さん(1分22秒)でした…
東京合宿パートの扱いと総合して見ると、キャラ的なアピール度ではやはり小西さんがダントツ、それに続くのが河合さん、丸山さんあたり。ビジュアル的なアピール度では入来さん、後藤さんが強い、ということになりそうです。こうして見ると愛莉さんのポジションはなかなか厳しいですね…
もちろんテレビ番組的な扱いやすさとタレントとしての適性は別です。小西さんの個性は正統派アイドルを志向する TSC の主旨とはズレがあるので、正直言ってグランプリはないと予想しています。特別賞の類はとりそうですが。実行委員長 によれば今年はビジュアル重視ということなので、入来さんが最有力でしょうか。
FЯEEMANの個人的な印象では番組を見るまでは小西さん、足立さん、入来さんが強敵だと思っていたのですが、番組での足立さんの扱いが薄めなのは意外でした。新人オーディションということもあってヒロスエっぽいビジュアルが敬遠されているのでしょうか?
愛莉さんに勝ち目はあるでしょうか? 愛莉さんの魅力は、実行委員長の言うような「ぱっと見ただけで、人をひきつける」タイプというよりは、気が付くと心を奪われてしまう、というような、潜伏期間のある熱病みたいな、そういうタイプの魅力だと思うのですがどうでしょう?
FЯEEMANがYO!キッズで初めて愛莉さんを見た時は、ああ、かわいい子がいるね、程度だったのですが、何回か見ているうちに愛莉さんの笑顔が頭の中から離れなくなってしまいました。何もなくても目を閉じると顔が浮かんでくるほど… 重症です。決定的な何かがあったわけでもなく、自分でも納得いかないところが多々あるのですが、そのままこうして3年近く熱に浮かされっぱなしです…
決選は11月25日。愛莉さんの魅力は審査員にどこまで伝わるのか!?
reviewed on 2007-11-23